ことしの年末年始は故郷で過ごしましたが、前回の帰省と違うのは、外に出ることに対して、気を付けながらも自粛の一点張りではなくなったことではないかと思います。そんなわけで久しぶりに京都でランチを食べてきました。
京都といえば、和のイメージ。料理も和食…まず、いわゆる京料理が思い浮かぶと思いますが、実はけっこう洋食も盛んです。なんといっても、朝はパン食が基本。ハイカラさんの街でもあるのです。
お寺や神社、建物も日本建築のイメージが強いかもしれませんが、こんな歴史のある洋館もけっこう街中で見かけます。こちらは四条木屋町に近い、レストラン菊水さんの建物です。
「創業大正5年」の文字が伝統を感じさせてくれます。「100余年」というのがいいですね。105年とか110年とかズバリ書いてしまうと毎年刷りなおさなくちゃならないというのもあると思いますが、「余年」という言葉に、「そもそも1年2年の違いなんて関係ない、100年過ぎてるんだぞ」という歴史の誇りが伝わってきます。
たしかに、創業3年は1年後には4年になりますが、100年はそんな小刻みな単位ですぐに迎えられるものではありません。先代、先々代…ずっと伝えられてきた伝統があってはじめて成り立つ、そんな歳月の重みを感じます。
ちょうどお正月休みの期間だったので、「お正月ランチ」「お正月弁当」の文字が目を引きます。
こちらがお正月ランチ。牛ステーキ、ポーク、エビフライにたっぷりのタルタルソースとお魚。コーンスープも寒い季節には嬉しいです。
菊水さんは1階がカフェレストラン的な感じでにぎわっていて、2階になるとぐっと雰囲気の落ち着いたレストランになります。2階に上がると窓際の席からは、向かいの南座が見えて、そんなロケーションで食べる洋食は独特の雰囲気があっていいんですよね。昭和のはじめのハイカラさんの気分が味わえるように思います。
夏は屋上のビアガーデンも魅力。京都の街と山を見渡しながら飲むビールは格別です。
帰省中にうかがった、もう一軒の洋食屋さんがこちら。
地元ではこの看板だけでわかる人気の洋食屋さん。
新京極という京都の街中を代表するアーケード街の四条寄りにある、レストランスターさん。こちらも歴史あるお店です。
人気のメニューを盛り合わせたランチの載ったこのお皿。年季の入ったシルバーのプレートって、洋食ファンの憧れですよね。
自分が洋食好きなのも、子どもの頃に連れていってもらった「よそゆき」のごはんに、こういうお店があったから、その記憶のおかげなんじゃないかと思います。
ほかにもいくつも懐かしいお店がありますが、今回は年末年始という時期だったので、お休みのところも多く、うかがえなかったお店もありました。
こんど帰れるときは、また違うお店にも懐かしい洋食をいただきにいければ嬉しいなと思います。