あけましておめでとうございます。
トケイヤkitchenです。
2023年の幕開け、読者のみなさんはいかがおすごしでしょうか。
🍱お正月のメニューといえば
日本のお正月といえば、欠かせないのはおせち料理。ただ品数が多く準備が大変で、大家族が主体だった時代とは違い、家で作る機会は減っているとききます。たしかにいまではインターネット通販や人気の飲食店の宅配でも、予約さえしておけば立派で美味しいおせちのお取り寄せができますしね。
そもそもおせちを食べない…というご家庭も多いのかもしれません。昔はお正月になると商店街のお店のシャッターがすべて閉まってお肉も野菜もお魚も買い足しできず、飲食店も正月休みで、3が日は大晦日までにあらかじめ食べるものを用意しておく必要がありましたが、今ではそんなこともなくなりました。たとえ1月1日でもコンビニやスーパーでお弁当やお惣菜が買えます。電話やネットでピザだってお寿司だって届きます。
🍱退屈でも華やかでした
でも、お正月におせちって、やっぱりそそられます。ひさしぶりに帰った故郷に家族が集まり、一年ぶりにみんなで囲む食卓に並ぶお重。そこにはお煮しめや出汁巻き玉子のようなこの日でなくても食べることのある親しみある料理と、数の子や黒豆、飾り切りにしたかまぼこみたいな、まるで一年間出番を待ちわびていたような料理が同居していて、色とりどり。
子供の頃を思い出すと、和食の味付けで海の幸と根菜が多いおせち料理は退屈に感じたものですが、それでもお正月だけの特別な料理で、お重が並んだ食卓の華やかさは好きでした。
時を経ておとなになり、故郷を離れて長くなるにつれ、おせち料理の記憶は懐かしい日々や家族との想い出になりました。そうなると俄然おせちの魅力を実感するようになったんです。
🍱進化するおせちと伝統
特に関西出身の自分にとって、日々暮らす街では見かけることの少ない素材や味付けが一堂に会するおせちは、宝箱にすら見えてくるようになりました。ある時期から年末に帰省すると、毎年母親と一緒におせち料理を準備している自分がいます。そしてそのおせちを囲んで家族で新年を祝う。いつしかそれが我が家のお正月として定着しているのです。
母はいいます。
「あんたが手伝ってくれるようになってから、おせちも若いメニューが入るようになって、新鮮やし食べ応えあるようになったわ」
現在の我が家のおせちには、自分がどこかで覚えたメニューもいつしか定番化しています。鶏のひき肉を蒸し焼きにした松風焼や、千枚漬けで巻いたスモークサーモンに、市松模様に組み合わせたにんじんとごぼうを牛肉で巻いて照り焼きにした八幡巻は子供の頃のおせちには入ってなかったひと品です。
そしていずれもお肉やお魚を使った料理なので、根菜を中心にした野菜と、数の子やいくらのような海の幸の珍味に、身欠きにしんを使った昆布巻や棒だらなどで構成されていた我が家のおせちに新風を吹き込んだのかもしれないと思います。きっと定番のメニューって、そういう機会を得て育っていくのではないでしょうか。
その反面、自分自身はおせちの中でも、母の作る出汁巻き玉子やブリの味噌漬け、蕗の炊いたんなどが好物です。我が家の伝統の味とそこに吹き込んだ新風、それがお互いを褒めあうからこそ、いつしか融合して、新しい定型に育ったのだと思っています。
🎍2023年新しい年の幕開け
2023年1月1日。
新しい年のスタートです。トケイヤkitchenにとって、昨年はMedyというこの場を含め、いろいろと新しいチャンスをいただいた一年でした。ことしはさらに読者のみなさんに“おいしそう”と思っていただける情報を届けられる一年にできればうれしいです。
本年もトケイヤkitchenをよろしくお願いいたします。